ボジョレー・ヌーボーVSワイン神生誕地の古代ワイン!

すっかり11月の風物詩として日本に定着したボジョレー・ヌーヴォーの季節がまためぐって来ました。今年の解禁日は1117日。ボジョレー地区は、春は雹などの被害も受け悪天候の日が多かったのですが、夏は近年まれにみる好天気で日照時間も長く葡萄の成熟が順調に進みました。2016年のヌーヴォーは完熟した葡萄の果実味と滑らかなタンニンと酸味が調和したバランスの良い味わいのものが多く見受けられそうです。

 

ボジョレー・ヌーヴォー一色になってしまうこの時期に、敢えて古代ワインを一緒に飲むのも面白いかもしれません。ブルガリアの固有品種「マヴルッド」は紀元前8世紀、トロイの木馬の逸話で有名なホメロスが記したイーリヤス物語にも登場する古代品種です。古代ブルガリアのトラキア王も愛飲し、同盟国のトロイアのみならず敵対していたギリシャにも輸出したほど人気があったトラキアの「マヴルッド」。当時は摘んだ葡萄を室内の藁の上で陰干しして糖度を上げる所謂アパシメント製法で造られていて「色は黒く蜂蜜のように甘くて美味しい」と記述されています。

 

ギリシャ語の「黒」を語源とする「マヴルッド」は作り手によってはアタックの強い仕上がりになる場合がありますが、ブルガリアトップワイナリー・カタルジーナが造る「メゼック・マヴルッド」は果実味、タンニン、酸味のバランスが絶妙でリッチでジューシーな味わいです。余韻も長く最後にはほろ苦いキャラメルの香りが漂います。

「日本で飲もう最高のワイン」金賞、「大手航空会社ファーストクラスラウンジワイン」採用実績、「2016料理王国100選」選出、等々各所から高い評価を受けているカタルジーナの一番人気のブランドです。

 

ワイン神ディオニソスはカタルジーナのあるトラキアヴァレーの土着の神から派生したと言われています。ヌーヴォーとワイン神生誕地から来た古代品種を飲み比べてみれば、ワインの奥深さと楽しさを感じて頂けるはずです。