2月14日は実はワインの日!

  214日に向けてバレンタイン商戦真っただ中。「義理チョコ」、仲の良い友達にあげる「友チョコ」、自分へのご褒美の「マイチョコ」等々出尽くした感はありますが、人それぞれの楽しみ方をコンセプトにした銀座三越バレンタインイベントが人気を集めているようです。

 

八ツ橋や白味噌など、京都の素材を使用した目も舌も喜ばせてくれる友禅チョコ、ネコ好きにはたまらない猫型のショコラ、インテルミラノ長友選手が手掛けるヘルシーチョコ、見た目がチーズのような乳酸菌入りチョコなど一度は食べてみたい70のブランドチョコが勢揃いしています。

 

相変わらず一大イベントの日本のバレンタインデーですが、欧州では逆に男性が女性に花束を贈ったりすることが多いようです。

そしてブルガリアでは214日は葡萄の守護聖人・聖トリフォンの日、すなわちワインの日なのです。

ワインの日と言うとカトリックの国々では4世紀にスペイン・バレンシアで殉教したサラゴサ生まれの聖ヴィンセント(サン・ヴァンサン)の日が有名です。凄まじい拷問で屍となってからも血を流し続けたこととVinの名前から葡萄酒の守護聖人となったと言われています。海に捨てられた屍はポルトガルのリスボンに流れ着き、カラスが引き上げた伝説が残っていて、遺物はリスボン大聖堂に納められ毎年122日の聖ヴィンセントの日に公開されています。

 

一方、聖トリフォンは葡萄職人で熱心なキリスト教徒でした。17歳の時、神の啓示によってローマ皇帝の愛娘の病気を奇跡的に治癒して引き立てられます。しかし古代信仰を強要するローマ皇帝デキウスの時代になると迫害を受け、紀元251年に殉教したと言われています。

ブルガリア正教のイコンには剪定用の鎌を持った聖トリフォンの姿が描かれ、葡萄の守護聖人及び豊穣のシンボルとして崇められています。

 

聖トリフォンの日はトリフォン・ザレザンとも呼ばれています。ザレザンとは切ることを意味し、文字通りこの日は春の到来と豊作を祈願して、一年の一番最初に葡萄を剪定する儀式を行う日となっています。女性はぶどうの実の形や肥沃な大地を表す丸い形のパンを焼いたり、祝いの鶏の丸焼きを作ります。男達は畑に出かけ葡萄の枝を剪定し、その切り口にワインと聖水をかけ秋の豊作を祈ります。そして切り取った枝でリースを作り頭に被ったり首に掛けたり、家のイコンの前に供えたりします。

 

トリフォン・ザレザンはワインと豊穣の神・ディオニソス信仰と密接に繋がっており、ディオニソスの祭りの名残りとも言われています。

214日はワインの日!としてチョコと同じく一大イベントになってほしいものです。

 

 ☆ワインの日に相応しいカタルジーナ・アンコール

シガー、チョコレート、完熟果実のアロマとビロードのような滑らかな味わい。思わずアンコールの声が出てしまいます。

 

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